公開日 2020年07月22日(Wed)
7月22日(水),理数科1年生の舞鶴フィールド研修1が行われました。バスで霧島ジオパークをめぐる研修です。
アルコールで手を消毒してから,バスに乗り込みました。
1カ所目は学校から20分くらいの位置にある岩戸。火砕流堆積物の地層を観察しました。講師はおなじみの大木先生(鹿児島大学名誉教授)。ブラタモリでは,タモリさんを案内された先生です。
山を登るにつれて,約30万年前に北から流れてきた加久藤火砕流,約11万年前に南から来た阿多火砕流,約3万年前に目の前の巨大火山(現在の錦江湾北部)から噴出した入戸火砕流等を順に見ていくことができます。この山自体が九州南部の巨大噴火の歴史を閉じ込めた博物館と言ってもいいでしょう。
大木先生は生徒たちからの質問にも丁寧に答えてくださいました。
2カ所目は天降川の中流,新川渓谷。ここでは霧島ジオパークの石川先生がジオパークの説明をしてくださいました。
ここの河床は加久藤火砕流によってつくられた溶結凝灰岩でできています。その溶結凝灰岩の河床をこんな石が削って作り上げたのが「甌穴」です。
ここは水中に生えるカワゴケソウの生息地でもありますが,水位が高く,近くで見ることはできませんでした。
きれいな甌穴です。こんな穴が無数に存在します。自然の力とともに「時間の力」みたいなものを感じます。
3カ所目は横川の「大出水の湧水」。ボードをよーく見ると,「毎分22トンもの湧水」と言う文字が見えます。すごすぎてピンときません。
この穴から水がすごい勢いで湧き出しています。
この写真で,湧き出している様子が伝わるでしょうか?光の加減によっては奥が青く見えます。とても神秘的です。吸い込まれそうです。
清流を見ながら昼食。
しばしの休憩時間には清流に足を浸して涼みました。足だけでは気が済まなかった生徒もいるようですね。
4カ所目は鹿児島神宮横の「宮坂貝塚」。
しかしここは先日の大雨で崩壊していました。霧島市では数少ない貴重な貝塚の流失は大きな損失です。速やかに適切に調査,復元されることが望まれます。
課題研究のテーマを探している理数科1年生にとって,大変有意義な研修になりました。
大木先生,石川先生,貴重なお話をありがとうございました。