公開日 2023年01月31日(Tue)
1月31日(火)一日使って,3年ぶりに第一工科大学を会場に,1,2年生全員参加の完全な形で成果発表会を開催しました。
2年生は重ねてきた中間発表会を経て,完成形のポスターあるいはプレゼン発表となります。1年生は設定したテーマに関して,ポスターをまとめる会になります。
第一工科大学の学食前に整列し,全体の注意がありました。基本的に,今日の流れは生徒に要項を配布済みです。それを見て『主体的に』各自で行動するようにしてください。困ったときには相談してもかまいません,というスタンスで,各自の責任感と達成感を期待しています。
開会行事では,SSH生徒委員長の2年8組川崎君が「自分たちの成果に自信を持って発表しましょう」と挨拶してくれました。
校長先生は「国分高校での学びは最先端である。問題を作り,それに関して自分で調査して解答にたどり着く,その経験こそが一番の宝になります」と応援してくださいました。
プレゼン発表会場は午前・午後の入れ替え制で,感染症対策のために間隔を空けています。
普通科自主ゼミの味噌班は,おいしいもの選手権で最優秀賞を勝ち取った,味噌の新しい可能性に関する研究を紹介しました。購買部では,味噌班の肉味噌を用いた調理パンが,2月上旬に限定販売される予定です。たのしみ!
運営指導員の審査員からの質問にも,しっかり答えていました。
体育館でのポスター発表(午前の部)です。1時間の中で,聞きに来てくれた聴衆に魅力を説明します。
午前のプレゼン4組目は,県本土でリュウグウヒメエビを初確認した理数科生物班の報告です。
午後はポスター会場をゆっくり見ることができました。それぞれの班をご覧下さい。
午後のポスター会場では,聴衆がしっかりと説明を聞き,それに説明者がしっかりと応える姿が見られました。
午後のプレゼンは,キリシマッチング班です。高齢化と農業志望の若者をどのように解消するのか,行政の役割も盛り込んで「こういうシステムはどうか?」という提案でした。
普通科ゴマダラ班は,個別に飼育したデータを丁寧に扱った内容でした。新しい実験テーマを始めるために,また幼虫を捕りに行かねば!
理数科エビ班は,河川の環境変化がどのようにエビ相に影響を与えるのか,考察を深めていました。
化学班ボルタ電池班は,結論までよどみなく説明できる完成度でした。しかし「吸光度とはなんですか?」という質問に,的確に答えられませんでした。自分には当然の用語も,わからない人に理解できるように慎重に言葉を使うこと,これも大切な視点です。自分たちの理解をさらに深くしてくれます。
JSTを代表して,感想をいただきました。
1)正解のない問いの答えを追い求める素晴らしさ
2)データを冷静に判断することの大切さ(思い込まない!)
3)広範囲に考えを巡らせて,様々な「なぜ?」を追い求める。このためには,検証する内容も,助言を求める範囲も広がっていくはずです。やりきれなかった部分は後輩に託すか,自分で大学に持って行って研究するか,選べます。
4)誰もが見ている現象の中に「なんで?」を見つけ出せるのか?これが科学者としての才能です。
5)質問する「批判力」が大切です。今回見ていて,質疑応答が一問一答でしたが,理想としては「議論まで発展すること」です。「この問いに関して,自分はこう思うがあなたたちはどうなのか?」というような建設的な質問ができるまで,批判力を高めていきましょう。
成果発表会終了後は,運営指導委員会を開催しました。来年度以降の国分高校も,さらに「攻める」「挑む」課題研究への取り組みを充実させていきます。