公開日 2024年05月15日(Wed)
5月15日(水),普通科2年生は統計学講座を体育館で受講しました。講師は元本校職員の脇薗祐一先生です。
統計って漢字を使うととっつきにくいですが,私たちがwebをチェックしたりYouTubeを見ただけで好みを収集して,我々にCMを提供するビッグデータサイエンスも,統計を用いて行われているものです。
皆さん得られたデータと結論の間に,他の原因が交じっていないか,十分注意してください。
例えば,「朝ご飯を毎日食べる児童は体力や学力が高い」という傾向が得られた時,「体力や学力が低い児童に朝ご飯を食べさせれば,能力は上昇する」というのは本当でしょうか?
朝ご飯が原因ではなく,朝ご飯を食べられるような規則正しい生活リズムが学力向上の原因かもしれませんし,朝ご飯を提供してくださる両親の関心の高さが,体力維持に有利に働いているのかもしれません。であれば,朝ご飯を食べなくても規律正しい生活リズム,両親の関心の高さを上げれば,朝ご飯とは無関係に能力は高まるでしょう。
一生懸命にアンケートや実験でデータを取った時,得てして「因果関係(=直接の原因)」ではなく「相関関係(=そのような傾向がある)」を結論としてあげてしまうことがあります。そのためには,十分に比較し,みんなで大丈夫か確認し合うことが大事でしょう。
理数科2年生は,各自の研究を進めています。
地学班は5月末に行われる学会発表準備でがんばっています。
「まさに化学!」というような意見交換。こういう時間が自分たちの考えをまとめてくれます。
自作の実験装置を試行錯誤している物理班。「もの作り」が新たな気づきを生み出すかもしれません。
休日の調査結果を整理するトンボ班。川でのメモが,意味を持つデータとして活用されるのに驚きです。「あのトンボ,15日も生きていて,今週初めて産卵したんだ!」ワクワクです。
2年生の課題研究も本格的に始まります。今年はどんな活躍をしてくれるのか,見守る我々もワクワクです!