公開日 2024年06月12日(Wed)
6月11日(火),国分高校のスクールカウンセラー(SC)である金子信一先生から,ストレスとその克服についてお話がありました。
この絵が何に見えますか? 虫にしか見えていない人も多かったですが,よく見るとミッキーマウスに見えてきます。どうですか?
さてこの時,虫に見えている間はミッキーマウスには見えず,ミッキーマウスに見えている時には虫には見えません。つまり,人は同時に2通りの見方をすることはできず,虫に思い込んでしまえば虫にしか見えていません。
友人や先生,両親との関係も同じで,お互いにいろいろな想いを抱えながら向き合っていますが「あんなこと言われたから気に入らない」と思い込んでしまうと,別な見方ができなくなるように凝り固まってしまいます。それが自分の気に入らない方向だと,許せない気持ちが大きくなり,ストレスになってしまいます。
どこかに「自分と同じ感じ方をしていないのかもしれない」と思いながら,意気投合できる友人と出会えた時には大いに喜び合う。微妙な雰囲気になった時には「どんな風に感じているのだろうか?」と,ミッキーなのか虫なのか,相手を想像してみることも大切です。
その余裕があれば,相手との距離感を変えるなど自らの意思で対人関係を作ることができます。没頭していると,周りとの距離を測る余裕がなくなってしまいます。
高校生にもわかりやすいお話でした。「心理学の道に進みたい」という皆さん,これがホンの入り口ですよ。もっと様々な見方,考え方を学び,患者さんの気持ちをより良い方に動かしていくことを行うのが心理学です。