公開日 2024年07月27日(Sat)
7月26日(金),理数科1年生を対象に,舞鶴フィールド研修Iが行われました。この研修は,霧島ジオパークの中でも特に霧島市に特化して,大地の刻む不思議を紹介する講座で,毎年大好評です。
まずは国分重久の山道を登りながら,火砕流と湖の作り上げた地層を観察します。ただの崖が,宝物に見えてくる!
火砕流が堆積した溶結凝灰岩。加工しやすい石材として,鹿児島県では昔から使われています。
天降川上流では,約30万年前の加久藤カルデラ,その上に約10万年前の阿多カルデラ,2.7万年前の姶良カルデラと,何度も火砕流に覆われては復活してきた環境が見て取れる場所があります。
鹿児島県は,破局的な火山活動の影響を受けながら,度々回復してきた土地なのです。なので,古い生き物はあまりいませんが,移動能力のある生き物が侵入してきた歴史があります。
大出水の湧水です。大量の湧き水が噴出し,おいしい水を汲みに来る方も多いようです。ここに来れば・・・・・
毎年恒例ですが,高校1年生は本当に元気です! 先輩たちに聞いて,ちゃんと着替えを持ってきているとのこと。なお,生き物観察も行い,ちゃんとした「研修」です!
最後に鹿児島神宮の裏手にある,貝塚を見学しました。標高10mほどのところに貝塚がある。この違和感に気付いた人は,約1万年前から地面が隆起してきたことを感じ取れます。隼人の沖の神造島(3島)も,この隆起によってできたと考えられています。
身近な大地に刻まれた地球の歴史,今日の話が面白いと思ってくれた方は,是非地学の道に進んで,将来は霧島市に勤めて「世界ジオパーク」に認定されるための活動に,力を貸してください!若い世代に強く期待します。